【振り返り】4/21 Monthly Concert「バード 3声・4声・5声のミサ曲」

みなさま

ご無沙汰しております。管理人です。
梅雨に差し掛かり、体調を崩しやすい時期かと思います。どうぞご自愛くださいませ。

さて、去る 4/21(土)に行われた、Monthly Concert「バード 3声・4声・5声のミサ曲」についての振り返りを CAメンバーが執筆いたしました!

当日は約20名の公募の方にもお越しいただくことができ、とても充実した1日を過ごすことができました^^
ご興味を持っていただいた方、ご参加いただいた方、本当にありがとうございました!

マンスリーコンサートを振り返って

テノールの山城と申します。
今回は、 4/21(土)に開かれましたマンスリーコンサートの感想についてまとめさせていただきます。駄文ではございますが、目を通してくださいますと幸いです。

今回のMCでは、イギリスの誇る大音楽家ウィリアム・バードの作曲した三つのミサ曲に取り組みました。その三つのミサ曲、題名はストレートに「3声のミサ曲」「4声のミサ曲」「5声のミサ曲」。脇に逸れた話をしますと、実は今回使った楽譜の出版社は全て同じ、表紙のデザインもほぼ同一で、練習前に楽譜を何度も取り違えそうになってしまったり…。

ミサ曲は過去に歌ったことがあれど、三つ、それも同じ作曲家のものをまとめて1日で演奏するというのは前代未聞で、もちろん私の合唱人生の中でも初めての経験でした。

バランス感覚に優れたバードさん

さてこのバードさん、音楽の才能はもちろんのこと、随分とバランス感覚に優れた方という印象を受けました。
バードさん自身はカトリック教徒であったものの、当時のイギリスは宗教改革真っ盛り。国王が教会のトップである「イギリス国教会」を信仰しない者は、次々と弾圧される状況にありました。

しかし、若い時から宮廷音楽隊で重責を担ってきたバードさんは、イギリス国教会にも音楽で貢献することで、宮廷で生き残ってきました。三つのミサ曲は、そんなバードさんが自らのカトリック信仰をひっそりと表現するために作った、とも言われています。

同じ形式の楽曲を対比する

実際の練習では、「3声のミサ曲」の《Kyrie》、「4声のミサ曲」の《Kyrie》、「5声のミサ曲」の《Kyrie》といったように、それぞれのミサ曲の中から同じ形式のものを対比させるように進みました。その中で、漠然と歌っているだけでは分かりにくいフレーズの特色や、それぞれのミサ曲が書かれた順番との関係などを、雨森先生のご指導のもとで解き明かしていきました。

例えば《Kyrie》では、「3声のミサ曲」では非常に短く、ホモフォニックに進行します。一方「5声のミサ曲」では、冒頭の3声は通模倣によるポリフォニーであり、また途中でモチーフが変わり、ここだけ見ると全く別の構造です。しかし、3回目の”Kyrie”のフレーズはともに地に降りてくることを象徴する下降音型であり、共通点も見られます。

また、「3声のミサ曲」と「4声のミサ曲」では、《Benedictus》のHosanna部分は《Sanctus》とは別物でしたが、「5声のミサ曲」では同じものとなっており、時代が進むにつれ新たな形式が生み出されていく過程の一端を垣間見ることができました。
このような「同じ」と「違う」を丁寧にとらえながら、練習は進みました。

そして最後はMCのミソ、全曲演奏です。今回は3声→5声→4声の順番で演奏し、最後は「アンサンブルの響演vol.1」でも演奏した「4声のミサ曲」の《Agnus Dei》を、輪になって演奏し締めました。この《Agnus Dei》がまた魂の籠った演奏で、曲が進むにつれ次第に高まっていく思いと、曲の中で平和への祈りを共有する過程が一層クリアに伝わってきたと思います。

さいごに

MCのレポートは以上になります。

個人的な感想としては、ルネサンス期の曲が今後より一層楽しめるようになる、一生モノのレッスンだったと思っています。この時代の曲は、現代人から見ると形式の縛りが多く、どれも似て聴こえてしまうこともあるとは思います。その中で、同じ形式の曲を続けて歌うことで、作曲家が縛りの中でどのように個性を出そうとしたか、時にどのように縛りから外れようとしたかが分かるようになります。そうやって見てみると、一つ一つの形式に魂を込めて何かを表現しようとした昔の知恵を感じられて、この時代の曲への興味がより一層増した一日となりました。

駄文乱文でしたが、ここまでお読みくださいまして、ありがとうございました!

MCの後は楽しい楽しい懇親会でした♪